本当の防災は、「動ける体」|防災講座を受けたトレーナーが伝えたい、もう一つの備え【堺・三国ヶ丘 Simple Training】

こんにちは、堺市・三国ヶ丘でパーソナルトレーニングジム「Simple Training」をやっている、平松信吾です。

これまで、「なぜ私は自給自足を目指すのか」という記事を入り口に、畑やアーシング、食べ物、コミュニティの話を書いてきました。

私が自給自足やコミュニティに惹かれる理由のひとつに、実は「災害」のことがあります。

南海トラフ地震、首都直下地震、富士山の噴火。

来る来ると言われ続けていますし、地震も台風も豪雨も、日本に住んでいる以上、いつか必ずやってきます。

今日は、その「災害への備え」と「体」の話です。

目次

お客様の、ひとことから

あるとき、パーソナルトレーニング中に、お客様とこんな会話になりました。

「今、南海トラフ地震が来て、避難所で生活することになったら、今の体の状態で耐えられますか?」

「避難所は、プライバシーもなく、ストレスもいっぱいです。健康で元気な人でも、相当しんどいと思いますよ」

そう話していたら、そのお客様がポツリと、こうおっしゃいました。

「平松さん、自分の体を整えておくのも、防災の一つだね」

この言葉が、私はずっと心に残っています。

別の、脚に不安を抱えているお客様は、東日本大震災の津波の映像を見たあとに、こうおっしゃいました。

「僕だったら、逃げられるかどうか分からないですね」

「災害に備えて、トレーニングしないといけないですね」

なるほど、これも立派な災害対策だ。

お客様の言葉から、私はそう教わりました。

災害が起きると、「便利」は一瞬で消える

少し想像してみてください。

大きな地震が来て、電気が止まる。

水道が出ない。ガスも使えない。

車はガソリンが手に入らず、エレベーターは動かない。

スマホの電池も、いつまでもつか分からない。

ふだん私たちの暮らしを支えている「便利」は、災害のときには、驚くほどあっけなく消えてしまいます。

そうなったとき、最後に残るのは、結局、自分の体ひとつです。

自分の足で歩き、ものを運び、家族を支える。

その一番の土台になるのが、動ける体なのです。

備えには、三つある

災害への備えは、大きく三つに分けられると思っています。

モノの備え。情報の備え。そして、体の備え。

モノの備えは、水、食料、懐中電灯、モバイルバッテリー、簡易トイレなど。

情報の備えは、避難場所や避難経路の確認、家族との連絡手段、家具の転倒防止など。

どちらもとても大切で、多くの方がすでに意識されていると思います。

ところが、三つ目の「体の備え」だけは、ほとんど語られません。

ここが、私がいちばんお伝えしたいところです。

防災グッズは買える。でも「動ける体」は買えない

水も、食料も、立派な防災リュックも、お金を出せば買えます。

買って、棚にしまっておけます。

でも、ひとつだけ、お金では買えないものがあります。

それが、いざというときに動ける体です。

どれだけ立派な防災リュックを用意しても、それを背負って歩けなければ意味がありません。

水を運べない。階段を上れない。瓦礫(がれき)をまたげない。

それでは、せっかくの備えも活かせないのです。

防災グッズは、買ったその日から備えになります。

でも体は、ふだんから少しずつ準備しておくしかありません。

ここが、いちばん見落とされがちで、いちばん大事なところだと思っています。

いざというとき、体は「最後の道具」になる

災害のあとの生活を、具体的に思い浮かべてみます。

給水所まで、重い水を持って何度も往復する。

止まったエレベーターの代わりに、階段で何階も上り下りする。

固い床の上で、何日も眠る。

散らかったものを片づけ、運び、しゃがんで作業する。

どれも、ふだん運動していない体には、かなりこたえます。

先ほどのお客様の言葉どおり、避難所での生活は、健康な人でも本当にしんどいものだと言われています。

体を動かせない窮屈な環境、慣れない無理、ストレス。

災害そのものだけでなく、そのあとの「体がもたない」ことが、二次的な危機になるのです。

だからこそ、ふだんから、歩ける・運べる・しゃがめる・立てる体を保っておく。

それが、どんな防災グッズにも負けない、いちばん確かな備えだと、私は思います。

特に、年齢を重ねた方ほど、ここは大切になります。

立ち上がるのに苦労する、長く歩けない、重いものが持てない。

ふだんは家族や便利な道具に助けてもらえても、災害でそれが使えなくなったとき、体力の差は、そのまま命の差になりかねません。

脅すつもりはありませんが、これは本当のことだと思っています。

助かるかどうかは、「近くの人」で決まる

災害のときに大切なこととして、「自助・共助・公助」という言葉があります。

まず自分で自分を守る「自助」、近くの人と助け合う「共助」、行政が動く「公助」。

意外に思われるかもしれませんが、この中で大きな力を発揮するのは「共助」です。

阪神淡路大震災で、建物の下敷きになったり閉じ込められたりした人が、どうやって助かったか。

ある調査では、自力で脱出した人が約3割、近所の人に助けられた人が約6割、救急隊などに助けられた人は、ごくわずかだったそうです。

大きな災害では、消防や自衛隊といった「公助」が来るまでに、一週間ほどかかることもあります。

それまでは、自分と、ご近所同士で、助け合うしかない。

そして、ここが大事なところです。

自分がしっかり動ける体を持っていれば、自分を守れるだけでなく、近くの人を助けることもできます。

動けない人に肩を貸す。重いものを一緒に運ぶ。子どもやお年寄りを支える。

以前のコミュニティの記事でも書きましたが、人間は群れで助け合って生きてきた動物です。

「助けてもらう側」ではなく「助けられる側」でいられたら。

動ける体は、自分のためだけでなく、誰かのための備えにもなるのです。

「知っている」を、「できる」に変える

実は私自身、この「共助」の力を本気でつけたくて、JDSA(日本災害救援活動士協会)の防災講座を、これまでに二度受講しました。

一度目は、防災ベーシック講座。

二度目は、レスキュー講座です。

講師の方の言葉が、印象に残っています。

「これは、“知っている”を、“できる”に変える講習です」。

本やネットで知識を入れるだけでは、いざというときに体は動きません。

だからこの講座では、実際の現場で使われてきた装備を使い、自分の手足を動かして学びます。

意識のない人への心肺蘇生(CPR)やAEDの使い方、止血や骨折・やけどの応急手当、感染の予防、けが人を担架で運ぶこと。

下敷きになった人を、無理に引っ張り出すと、かえって命を危険にさらしてしまうことがある、といったことも学びました。

子どもにもできることがある。力のない方にもできることがある。

全部が完璧にできなくても、その場で「自分にできること」を精一杯やればいい。

受講して、そう感じました。

そして、こうした知識や技術を学んで、最後に改めて思ったことがあります。

それは、「やっぱり、健康な体そのものが必要だ」ということでした。

知識も技術も、それを動かす体があってこそ、なのです。

特別な訓練はいらない。ふだんの暮らしが、備えになる

とはいえ、「災害に備えて鍛えましょう」と言われても、身構えてしまいますよね。

大丈夫です。ここでも「半歩」でいいんです。

特別な訓練はいりません。

ふだんの暮らしの中の、ほんの少しの心がけが、そのまま備えになります。

エスカレーターを、ときどき階段に変えてみる。

一駅、歩いてみる。

重い荷物を、たまには自分で持ってみる。

床にしゃがんだり、立ったりする動きを、暮らしの中に残しておく。

便利な世の中は、放っておくと、どんどん体を使わない方向へ私たちを連れていきます。

そこを、ほんの半歩だけ、体を使う側へ戻しておく。

それだけで、いざというときに動ける体が、ちゃんと残ります。

おもしろいもので、こうした「半歩」は、災害のためだけのものではありません。

ふだんの腰痛や膝痛の予防にもなり、疲れにくい体にもつながります。

備えのつもりで始めたことが、毎日の暮らしそのものを、軽くしてくれるのです。

そして、ここが私の仕事の出番です。

長く動かさずにいた筋肉は、私はよく「燻製状態」と呼んでいますが、カチカチに固まっています。

この状態でいきなり無理をすると、かえって体を痛めてしまいます。

だから、まず固まった体を緩める

バランスを整える

そして、いざというときに動けるように鍛える

この順番で、「いつでも動ける体」を取り戻しておく。

それが、何よりの防災になると、私は思っています。



FIRST STEP


まずは「半歩」。いざというとき動ける体を、今のうちに。


堺・三国ヶ丘 / 入会金不要 / 10代〜80代の方が通っています


体験トレーニングを予約する(60分 5,000円)

または LINEで相談する



おわりに

災害は、来てほしくないけれど、いつか必ずやってきます。

水や食料を備えるのと同じくらい、自分の体を備えておく。

私は、それを「もうひとつの防災」だと思っています。

難しいことはいりません。

今日、ひと駅歩く。階段を使う。

そして、固まった体を、少し緩めてみる。

その半歩が、いざというときに、自分と、大切な人を守る力になります。

体は何歳からでも変わります。備えるのに、遅すぎるということはありません。

大難を、小難に。

微力ながら、私もそのお手伝いができればと思っています。

もしこの記事に少しでも共感していただけたら、ぜひ一緒に、健康について考えていきましょう。

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監修:Simple Training 代表 平松信吾(パーソナルトレーナー)
2005年からトレーニング指導者、パーソナルトレーナーという仕事を始めて22年目。
スポーツ系専門学校非常勤講師、大手スポーツクラブ認定パーソナルトレーナーを経て、パーソナルトレーニングジム Simple Training(堺・三国ヶ丘)を運営。
全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)/認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)/日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者。



 

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